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AIは教師に取って代わるのか?学習塾の未来に教師は存在するのか。(1)AIの今

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AIの今

新聞や雑誌のコラムで【AI】や【ロボット】の文字を見ない日はないほどです。
今のAIブームは第三次ブームと言われています。

今のAIブームの特長を一言で言えば「シンギュラリティ」ということになるのでしょう。2045年にAIの知能は人間を超えると言われており、今の第三次AIブームを支えているのは人間がコンピュータに負ける日が来るという危機感です。人間の仕事がなくなるのではないか、人間がコンピュータに支配される日が来るのではないか。人間不要論に繋がっています。
その一方でAIの開発スピードは著しく、人間は絶滅への道を自ら進んでいるような。そんなパラドックスにそそられた知的好奇心がブームの背景にあります。

実際に『今後10~20年程度で、米国の総雇用者の約47%の仕事が自動化されるリスクが高い』英オックスフォード大学、オズボーン准教授)
『2011年に小学校に入学した65%の子どもが、今、存在しない職に就く』(米国デューク大学教授)
というような著名な論文は現在のAIを語る時に根拠ともなっています。グーグルの開発したAIが囲碁の世界チャンピオンに勝ったなど、コンピュータ対人間において人間が負けたという事実を、シンギュラリティに繋げ危機感を煽っています。

そんな脅威を持つAIですが、「AIの定義とは?」に正確に答えられるでしょうか。
人工知能と言い換えられるくらいですから、漠然と人間と同じような考え方をすることが出来るコンピュータくらいのイメージでしょうか。または人型ロボットや人間の言葉を話すロボットを想像する方がいらっしゃるかもしれません。

実はAIという言葉には確定した定義はありません。
あえて言えば、『人間が凄いと思うようなことをする』コンピュータがAIです。
今から60年前にはAIという概念が既に存在しており、1965年ころ、かの有名なHAL 9000(2001年宇宙の旅)も登場しています。自分で考え、話し、自分で行動するロボットです。当時のAI研究者は、2001年には人間並みか人間を超えた知性を持ったマシンが存在するだろうと想像していました。1980年に超えられるという説もありました。それをシンギュラリティと呼ぶのであれば、半世紀近く遅れています。

第一次AIブームでは計算を解く、翻訳をするなど、知的な活動を行えることがAIでした。人間よりも早く計算を解くことが当時としては驚きでした。その定義で言えば、今のパソコンは充分にAIです。

第二次AIブームではより多くの選択肢に素早く正しい行動が取れるようになり、人間に勝てる分野が増えてきました。コンピュータが運転する自動車がカーレースで人間に勝ち、チェスロボットの「ディープブルー」が世界チャンピオンを破ったのもこの頃です。1990年台には状況に応じて柔軟に行動パターンを変えるファジー家電なるものが流行しました。
2000年台に入るとクイズ番組でIBMの質問応答システム「ワトソン」がチャンピオンになりました。

このように、人間は過去からコンピュータに負け続け、その範囲も広くなっています。
しかし、これらの背景にあるのは半導体技術の進歩によるコンピュータの高性能化とプログラミング技術の進歩であり、要はたくさん記憶することが出来て、複雑なパターン分けが猛スピードで行えるようになった。ということにすぎません。
コンピュータに出来ることが増えたというわけではないのですが、それらもAIと呼ばれました。

しかし、第三次ブームである現在のAIはそれまでのブームとは全く違います。
そのキーワードはディープラーニングです。

ディープラーニングとは

コンピューターによる機械学習で、人間の脳神経回路を模したニューラルネットワークを多層的にすることで、コンピューター自らがデータに含まれる潜在的な特徴をとらえ、より正確で効率的な判断を実現させる技術や手法。音声認識自然言語処理を組み合わせた音声アシスタント画像認識など、パターン認識の分野で実用化されている。深層学習

出典 小学館デジタル大辞泉

例えば自動運転技術を例に取ってみます。
歩道から人間が飛び出してきたら急ブレーキを掛けるというプログラムがあったと仮定します。今までのAIであれば『人間』が『飛び出してきたら』をプログラムに仕込む必要がありました。『人間とは体長が○センチ以上で、顔に2つの目があって』ということを定義し、『時速○キロ以上で車の方向に移動したら』を定義するということになります。
2歳のこどもと大型犬はどうやって見分けるのでしょうか。大型犬と中型犬はどう違う?亀なら止まらなくて良い?という具合に大量のパターン登録を人間がセットする必要がありましたので、自ずと処理に限界がありました。

ところがディープラーニングの凄さは、その定義をAIが自分で作り出せることにあります。これによって、全ての動物の定義データをセットしなくても、自己学習の結果人間というものをどうやって見分けるかを、自分でかつ超高速で定義していくことが出来ます。
この技術を使ってGoogleではAIに「ネコ」を識別し、作り出させることに成功しています。
有名な世界最強囲碁ソフト「AlphaGO」もディープラーニング技術を活用しています。
AIがチェスの世界チャンピオンを破ってから20年たっても、囲碁の世界ではAIはアマチュアに勝つのがやっとでした。AIの専門家も、囲碁はチェスよりも局面が多いため、当分プロには勝てないと考えていました。
ところが「AlphaGO」は自分自身との対局を数千万回以上繰り返すことによって手順を自己学習します。最新の「AlphaGO」は、誕生から40日で「前世代AlphaGO」に勝ち世界最強のソフトになりましたが、ルール以外の手順は一切プログラムされていません。いわば人間が数千年掛けて考えてきた「定石」「手順」を独学で40日という短期間でマスターし、凌駕したということです。

ディープラーニング技術を活用することによって、家事の省力化、自動運転、病気の発見や治療、金融取引など多くの分野に革新が起こると期待されています。
ただ、コンピュータが人間を超え人間が不要になるという分野は「情報処理」「ルーチンワーク」などほんの一部で、人間という存在が否定されるというのは行き過ぎた議論です。

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