
塾講師の業務は他業種に比べ多岐に渡る場合が多いです。
プリント準備やカリキュラム作成、保護者や生徒対応など、授業以外にもたくさんの業務があります。
中でも経理業務は、教室長を中心に現場の講師が携わるケースが多いです。
他の会社であれば経理が担当する部分でも、一講師が行わなければならない状態に…。
そこで今回は、塾の請求・入金管理のシステム化についてのご紹介です。
請求・入金管理の現状や手作業で行う問題点、システムを取り入れるメリットについてお伝えします。
働き方改革、リモート化など、塾業界もこれまで通りでは通用しなくなっているのが現状です。
少しでも早くITを取り入れ、時代の流れに乗り遅れないようにしましょう。
もくじ
塾の請求・入金管理はとても煩雑
多くの学習塾では請求・入金管理を現場の一講師が行っています。
経理処理に不慣れであっても行わなければならないため、苦手と感じる方も多いでしょう。
つまり、苦手分野の仕事でも行わなければならない状況なのです。
不得手な分野でミスが許されない状況だと、スピードが遅くなったり、思わぬミスが生まれたりと効率的とはいえません。
この状態を変えなければ、職場環境の改善はできないでしょう。
特に請求・入金管理が煩雑な理由としては、
- 割引プランが増えるほど管理が複雑に
- 退塾・休塾処理でミスが起きやすい
が挙げられます。
これらを手作業ではなくシステム管理にするだけで、現場の講師の負担を軽減できるでしょう。
割引プランを増やせば増やすほど請求・入金管理は複雑化
学習塾の割引プランは種類が多いです。
- 塾業界の募集タイミングでの割引(3月、4月、7・8月、9月、12月、1月などのメイン募集時期)
- 期別講習後の入塾
- 期別講習の受講
- テスト対策
- 転塾
- 兄弟関係
- オプション(英会話やパソコンなど同塾の別部門の受講)
- 塾生、卒業生からの紹介
など、タイミングに応じて様々あります。
また、受講科目に関しても教科数、コマ数に応じて割引がなされる場合も。
これらを現場の講師が1つ1つ手作業で行うのには限界があります。
この状態は、教室の人数が多くなればなるほど大きな負担になるのです。
これでは、成果を残している者が大変になり、企業として健康的であるとは到底言えません。
抱えている生徒数が多いほど、企業にとっては優秀な人材のはず。
昔はこの状態が当たり前でも、現代は退職の選択肢が昔と比べて容易に取られる時代です。
もちろん、豊富な割引プランは顧客獲得のためには欠かせません。
そのため、割引プランを多く準備するためにも、経理関係のシステム化は必須と言えます。
退塾・休塾のタイミングに要注意
退塾・休塾処理は社内でルールが適用されている場合が多いです。
例えば、「退塾は25日までの申請は可。それ以降の申請は翌月末扱い」、「休塾は翌月分の学費は引き落とし、復塾時の学費に充当」など、特別な処理がなされます。
社内ルールを顧客が承認してくれればよいですが、中には申請日を過ぎても月末処理を望むご家庭もあるでしょう。
このような申請に対して「ルールだから」「規定に書いてあるから」とだけ対応していると、不満をもたれる恐れもあります。
そのため「申し出があれば受ける」という形をとる塾が多いです。
ここでミスが生まれてしまいます。
退塾・休塾申請は各教室長からの申請が基本です。
仮に教室長が申請を忘れてしまった場合、学費の引き落としは止められません。
顧客としては「言ったはずなのに、ちゃんと管理ができてない塾」とレッテルを貼られてしまいます。
そうなると地域に根差した教育を行う塾としては大きな損害になりますよね。
人に依存したシステムでは、こうしたミスは止められません。
やはり、ITでのシステム化により、ミスを未然に防止する動きが必要になるでしょう。
塾の請求・入金管理を手作業で行う問題
本来、お金にまつわる処理は経理部門が一手に担う企業が多いです。
しかし、学習塾では経理の人間が少ない場合や、そもそも経理の人間を雇っていないケースも。
現場の講師が請求一覧を作成し、入金管理を行っているところもあります。
このような手作業での請求・入金管理はミスが生まれやすいだけでなく、問題となるのは
- 事務作業と請求作業に時間がかかる
- 事業の運転資金の圧迫
の2つです。
事務作業と請求作業に時間を取られる
請求時には、
- 請求にまつわる一覧表の作成
- 一覧表の校正
- パソコンへの入力
- 引き落としの登録
の作業が必要です。
つまり、請求前に膨大な事務作業が必要になります。
一覧表を作成する前に、個々の生徒の翌月のカリキュラム確認や退塾、入塾処理などがあるため、非常に複雑な作業です。
これらを現場での指導を行いながら実施するため、よりミスが起きやすい環境であると言えるでしょう。
学費の内訳も個々のプランに応じて複数に分かれるため、1つ1つの確認作業に時間がかかります。
毎月決められたタイミングでの業務なのであたり前と感じる方は多いでしょう。
しかし、本来、このようなお金に関する処理を行うのは経理部です。
仮に、請求処理が現場の講師の手から離れたらどうでしょうか。
よりよい指導に対して使える時間が増え、よりより教育への実現に近づける可能性が高まるでしょう。
時間は限られているため、現場の講師がより現場に迎える体制を整えなければ、激化する学習塾の生き残り競争に取り残されてしまう恐れがあるのです。
事業の運転資金を圧迫する
請求・入金管理を手作業で行う場合、誰かが必ず最終的な管理、申請をしなければなりません。
それが経理部になるのですが、複数教室を展開する場合、1人の事務員で対応できる数には限りがあります。
そのため、何人かの事務員を雇っている企業も多いでしょう。
しかし、学習塾の場合、事務員は売上を生みません。
現場の講師が生徒1人を獲得したり、翌月以降の通塾を勝ち取ったりして初めて売上になるのです。
もちろん、事務員の存在は大切です。
経理処理以外にも、様々なサポート業務を行ってくれます。
しかし、それらも含めてITで対応可能な時代になっているのです。
ITの導入は、事務員を1人雇うよりもコストが安く、ミスも起きにくく、退職の心配もありません。
また、1つシステムを導入すれば、教室数が増えてもコストをかけずに対応が可能です。
運転資金の圧迫を防ぐ面でも、手作業からの脱却は学習塾経営のポイントと言えます。
塾の請求・入金管理はシステムで一元化・自動化する
塾は現場での指導が生命線です。
そのため、指導の準備にかける時間はとても大切になります。
業務時間は限られているため、生徒を指導しつつ、その準備をするだけで精一杯でしょう。
そこで請求・入金管理をシステム化し、業務の圧迫を防ぐ必要があるのです。
請求・入金管理をシステムで一元化・自動化するメリットは、
- 5Mが減る
- 時間を有効的に使える
- 税理士等とのやりとりが楽に
の3つがあります。
従業員の負担を減らすだけでなく、社にとってのメリットも大きいので、ぜひ実践しましょう。
5M(ムダ・ムリ・ムラ・モレ・ミス)が減る
塾の請求・入金管理を手作業で行う場合、5Mが起きやすいです。
専門でない方が行う場合、必要以上に時間が取られてしまいます。
また、教室長1人ですべての請求・入金管理を行うとミスの発覚が遅れる恐れもあるため、これらの業務は複数人で行う場合が多いでしょう。
個々の業務時間が削られてしまうため、この状態は最善とは言えません。
人為的な作業になるほど、5Mはどんどん増えていきます。
しかし、システムで一元化、自動化すると、請求・入金管理の業務時間の削減が可能です。
もちろん、教室長の管理が必要な部分もありますが、必要時間は大幅に削減されます。
5Mを削減し、現場に集中できる体制が整っていることは、従業員にとっても魅力的なので、採用時のアピールにも繋がるでしょう。
時間を有効な業務に充てられる
請求・入金管理のシステム化により、従業員の業務量はかなり減ります。
その減った時間を別の業務に充て、より高品質のサービス提供に繋げるのです。
塾の業務は、
- カリキュラム作成
- プリント準備
- テスト対策準備
- 塾内テスト準備
など、膨大な量があります。
しかし、これらの準備だけしていればいいわけではありません。
あらゆる研修の充実も、現場の品質向上には必要です。
例えば、
- 生徒対応力
- 保護者対応力
- 生徒指導力
など、現場ですぐに生かせるスキルの研修も品質向上に繋がります。
他にも、
- チラシ作成
- 教室内掲示の充実
など、募集戦略、退塾防止などに使える時間も必要です。
システムは使い方次第で膨大な時間を生みます。
あらゆる面でメリットの大きいシステムを選ぶことが、会社の業務体系を大きく進化させる要因となるのです。
税理士等とのやりとりが楽になる
システム導入により、税金などの申告、融資交渉などで必要な経理処理もかなり楽になります。
手作業時では、月ごとのデータをまとめなおし、集計しなければなりません。
期末になるたびに忙しくなるのは、これらの作業が必要になるからです。
基本的にデータを提供すれば、税理士などプロが後の処理はしてくれます。
しかし、手作業の場合はそれまでの準備に時間がかかるのです。
システムであれば月ごとのデータはもちろん、集計も行ってくれるため、毎月準備が整っているのと同じ効果があります。
税理士が作成した年間データとの照し合せも容易にできるため、経理処理の業務負担がかなり減ることは間違いありません。
そうなると、経営者として別の業務を行える余裕も生まれますよね。
このように、システム化によるメリットは従業員だけでなく、経営者自らにももたらされます。
システムによっては、塾の業務全般をカバーしているものもあるため、自塾にとって最適なシステムを選ぶようにしましょう。
塾の請求・入金管理まとめ
請求・入金管理は簡単そうに見えて意外と業務時間を圧迫する業務です。
システム化の導入により、従業員、経営者の業務削減はもちろん、コスト面でも大きなメリットが得られます。
ただし、請求・入金管理だけのシステムを導入するのはおすすめできません。
それは、塾の他の業務でもITによる業務軽減を行うべきだからです。
時代も大きく変わってきているため、塾にあったシステムを導入し、業務状態を一新させられれば、求職者にとっても魅力的な環境になるでしょう。
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