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塾業界の市場規模と未来の展望は?サービス品質の向上が生き残りの鍵

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他業種からの参入、新規出店、大手学習塾からの派生に加え、少子化のあおりも受け競争が激化する塾業界。

一見すると供給過多のようにも見える現状ですが、低価格競争にならない点からみても、一概に供給が多すぎるわけではないと言えます。

子供がいる以上、必要な存在であり続ける学習塾。今後のニーズや業界の動きはどのようになるのか、先が読みにくいです。

そこで今回は塾業界の市場規模と未来の展望についてご紹介します。

市場規模の実態や塾の役割、他塾との競争、生き抜くためのポイントをお伝えするので、ぜひ参考にしてください。

学習塾の市場規模は徐々に上昇中

少子化=顧客減と考えられる塾業界ですが、結論を申し上げると市場規模は徐々に上昇しています。

以前は高校入試、大学入試のための学習塾が主流でした。

しかし現在は、中1.2、小学生、または保育園や幼稚園だけでなく、乳児教育へのニーズも高まっています。

学習塾の市場規模のポイントは、

  1. 少子化は加速しているが、塾への投資は増加
  2. 売上規模は前年同月比プラス傾向

の2点です。

少子化は確実に進んでいるものの、業界全体は緩やかな成長傾向にあると言えます。

少子化は加速しているが塾への投資は増加

少子化は歯止めがきかない状況が続いていますが、子供1人あたりの教育費は増加しています。

これは、子供に対してよりよい未来を築くために、投資を活発に行っていると言えるでしょう。

習い事も学習塾以外にもスポーツや書道、茶道などの日本独自の文化や、乗馬など様々です。

このような中で、学習塾は中学3年生になるとほとんどの生徒が学校以外の教育機関で学習を受けているとも言われています。

一昔前までの高学歴社会はあまり言われなくなりましたが、今は大学に行くのが当たり前ともいわれる時代。

加えて、ゆとり教育が終わり、学習内容のレベルが向上しているのも塾への投資が増加している理由の1つです。

今後もプログラミングや本物の英語力が求められる時代に突入するため、塾への投資は維持、もしくは緩やかな増加になるでしょう。

塾業界の売上規模は、少子化でも前年同月比プラス傾向。(経産省特定サービス産業動態調査統計)

1人あたりにかける教育費が増加している中で、塾業界の売上規模も前年同月比プラスです。

このデータのポイントは、塾業界全体の指標であること。

これは、塾業界の競争の激しさを表すデータでもあるのです。

例えば、1つのエリアで見てみましょう。

生徒が集まるA塾と集まらないB塾、現状維持のC塾の3パターンに分けられます。

A塾は売上増、B塾は売上減、C塾は売上が変わらずですよね。

塾業界の売上規模が上がっているのは、A,B,C塾の売上合計が大きくなっているということ。

つまり、A塾が一人勝ちの状態(C塾も若干アップの可能性はある)の可能性が高いのです。

強い塾はより多くの生徒を集めて売上を伸ばしますが、生徒が集められない塾は先細りになってしまいます。

この点からも、市場規模は拡大しているものの、以前と比べてより弱肉強食の世界へと突入しているのです。

>>塾の料金はどう設定すべき?保護者の考える費用と全国平均について

塾は学校授業を補完する大切な役割

以前はいい高校、いい大学に入るために必要だった学習塾。

しかし、年々ニーズが多様化し、学校の授業を補完する大切な役割を担うようになりました。

高度な教育を行うだけでなく、わかりやすく、楽しく、やる気を引き起こさせるのも塾の使命となったのです。

学校の授業を補完する役割を持つようになったのは、

  1. 新型コロナによる授業遅れ
  2. 教科書改訂の影響
  3. 思考力や判断力が求められる入試へ変化

の3つも挙げられます。

これらの相乗効果により、塾へのニーズはより強いものになっているのです。

新型コロナで授業の遅れなどが深刻に

新型コロナの影響で、2020年3月から最長で3カ月間、学校での授業が休校となりました。

休校期間が解除されても、密を避けるために少人数制授業のため、学年に応じて登校日や授業時間をずらすなどの対応が取られました。

結果として絶対的な学習時間が減ったのです。

これに伴い、授業進度の遅れが深刻に。

学校側も実施したくても授業ができないため、四苦八苦したことでしょう。

そこで塾の出番なのです。

多くの塾では、学校の予習授業を行っているため、学校がなくても塾で学習はできます。

塾での授業は学校で授業が行われている前提で作りこまれているため、内容が薄くなる点はありますが、0よりも1が求められたのです。

新型コロナ前から、学校では生活指導も行われる分、学習指導が塾に求められるようになっていました。これが新型コロナによって、より塾に求められるようになったと言えるでしょう。

中学生は、春からの教科書改訂で大変化。特に英語は難化。学校は新教科書対応で精一杯。

2021年春に中学生の教科書改革が行われます。

多くの塾では、教材の変更に四苦八苦していることでしょう。

内容の変更はもちろん、難易度の変化も非常に大きな問題です。

2016年の教科書改訂で履修内容、物量が大きく変わり、塾だけでなく、学校でも対応しきれないところもありました。

今回は大学入試の変更を受け、各教科で学年をまたいだ大改革が行われます。

特に英語は物量も増え、難易度も上がるため、学校は新教科書の対応で精一杯になるでしょう。

しかし、大切なのは高校入試を控えた中学生に対し、適切でわかりやすく授業を行うこと。

高校入試の難易度も、地域によっては難化しているため、志望校合格に向けた塾の真価が問われると言えます。

塾でやっているから大丈夫。

この安心感を与えるのが塾の使命となるのです。

特に新しく追加される部分をいかに端的に、わかりやすく、楽しく教えるか。

塾講師の力も試される年と言えるでしょう。

思考力や判断力を問う入試の変化。基本事項の早期定着がカギ(塾の役割増)。

ここ数年、国語はもちろん、他教科でも記述の問題が多く出題されるようになりました。

2021年からは大学入試が変更されたことを受け、高校以下でも入試の問題、さらに定期テストの問題が変わります。

これまでも応用問題に対応できず、得点が伸ばせない生徒は多くいました。

しかし、これからは応用の一歩先の

  • 自ら考え、表現する
  • 多角的な視点で物事を捉える
  • データの整理、傾向の読み取り

など、思考力や判断力が必要となるのです。

これら難易度の高い問題を解けるようにするには、基本事項の定着がカギになります。

実践演習を積んで、生徒自らが一人で解けるようにすると考えると、より早く基本事項を定着させ、実践に入らなければなりません。

学校はみんなそろって一斉に授業を進めるため、これらの力をつけるのは塾の役割と言えます。

学習指導に特化できる塾とはいえ、かなり厳しい要求にはなりますが、これらに対応できれば、自ずと結果に繋がるでしょう。

>>自塾の生徒の成績がなかなか上がらない!原因の特定と改善方法とは

このまま少子高齢化が進むと生徒の奪い合いが激化

市場規模は徐々に増加していますが、少子高齢化の進行は生徒の奪い合い激化に直結します。

生徒が集められれば、自ずと売上を上げられるでしょう。

しかし、その生徒集めが問題なのです。

母数が激減した状況で生徒を集めるには、他塾に勝たなければなりません。

そのポイントは、

  1. 付加価値の高いサービス
  2. 質が悪いと淘汰される
  3. 先生の奪い合いに繋がる恐れも

の3つです。

他にも問題はありますが、この3つにいかに対応するかが塾の生き残りのカギを握ると言えます。

付加価値の高いサービスが生き残りの鍵

生徒の成績だけでなく、生徒、保護者の満足度を上げる動きはこれからの塾に必須です。

そのポイントとなるのが、付加価値の高いサービスをいかに提供するかでしょう。

塾は成績効果を与えるのが使命ですが、そのためにいかにサービスを充実させるかが勝負の分かれ目です。

月謝には、日々の授業と教室や成績の管理費が含まれます。

授業はわかりやすく、楽しく、面白く。

教室は常に美しく、成績管理は完璧に把握する。

これは当たり前なのです。

これ以外に、

  • 自習席の活用ができる
  • いつでも質問ができる
  • 学校や家での悩みを聞いてくれる

など、生徒や保護者がよりよく学力向上に迎える環境を整えなければなりません。

特に自習席はとてもニーズが高いです。

教室の規模にもよりますが、希望者が利用できるよう工夫をしましょう。

ただし、自習席は諸刃の剣ともなりえます。

自習にきた生徒が騒がしくて周りが集中できないと、かえって悪評が広がってしまうでしょう。

現場の講師に自習の管理も徹底させ、静粛な環境を提供できなけば、逆効果になってしまいます。

これ以外にも、様々な部分で付加価値の高いサービスはつけられるので、オリジナリティのあるサービスを提供していきましょう。

質の低い塾は淘汰される恐れが高い

競争が激化すると、質の低い塾は淘汰されていきます。

塾に求められる質とは、やはり成績効果です。

成績が上がらない塾は見切りをつけられ、保護者は他の塾を選ぶでしょう。

この質をいかに上げるかが生き残りのカギを握ります。

しかし、成績を上げるという目標は漠然としているため、これを実現するために何をするかが大切です。

例えば、

  • 静寂で活気のある集中できる勉強空間を作る
  • 生徒が一人でできるまで、徹底的に補習、自宅学習指示などを出す
  • 1回教えるだけのカリキュラムから反復させるカリキュラムにする

など、成績を上げるために必要なことをしなければなりません。

これを講師が優しく、明るく、楽しく行うこと。

つまり、生徒を引っ張っていかなければならないのです。

講師は教室では子供たちのリーダー。

リーダーの姿勢が子供たちの取り組みを変えます。

そのため、講師自身がテスト期間も含めて、健康で現場に特化できる環境も質を上げるために必要と言えるでしょう。

少子化は先生数の減少に直結!先生の奪い合いも激化する可能性も

少子化が進むと、塾業界の正社員数が減るだけでなく、学生講師の数も減少します。

これにより、それぞれの塾で優秀な人材の確保が難しくなるでしょう。

人が勝負の分かれ目となる塾業界。

少子化の影響は、今後さらに加速していきます。

生徒の母数が減るだけでなく、大学生が減り、新社会人が減るのです。

それに伴い、学習塾を働き場に選ぶ人材は減少すると言えるでしょう。

加えて、「優秀」となればかなり厳しいことが予想されます。

いい先生の確保には、それなりの待遇が必要となるのです。

先生の確保ができたら、長く勤めてもらう努力も必要になります。

講師はこれまで以上に塾の財産としての価値が高まるため、他塾との講師確保競争に打ち勝ち、安定した体制を整えましょう。

>>塾のお客様は5年後の生徒

まとめ

少子化が問題となっていても、1人あたりの教育費は増え、市場規模が徐々に伸びている塾業界。必要になるのは、生徒をいかに集めるかです。

生徒募集を勝ち取るためには、

  • 塾の役割を知り、使命を全うする
  • 学校の補完を行える体制を整える
  • 付加価値であるサービス、授業の質を高める
  • 激化する生徒、講師獲得競争に勝ち抜く

の3つがポイントになります。

さらに、今後も競争が激化する塾業界で生き抜いていくためには、

  1. 時代の変化を見据えた指導ができる体制を作る
  2. 生徒が減っても利益を出せる状態を作る
  3. 塾の役割を実感した親へのアプローチ

の3つです。

AI、ロボット、デジタル化、人口減等、時代の変化を見据えた進路指導が重要。

今までアナログ思考の強かった塾業界も、新型コロナの影響を受け、IT化が余儀なくされています。これまでは大手を中心にIT化が推し進められてきましたが、新型コロナでその流れが一気に速まりました。

そしてこれからの社会は、労働人口の減少に伴い、

  • AI、ロボットの活用
  • デジタル化への対応
  • BCP(事業継続計画)の充実

など、時代の変化に合わせて進化をしなければなりません。

加えて、学習内容の増加、難化への対応も必要です。

やるべきことが多くなり、その難易度が高まる塾の仕事。

しかし、希望は大手も同様の対応をしなければならない点です。

企業規模が大きくなるほど、変化への対応は難しくなります。

逆に規模が小さいほど、あらゆる点で変化に対応させやすいです。

時代の変化とともに、大手だからかつ時代も終わりを告げました。

これからは知恵を使い、時代の流れに乗った者が勝つ時代と言えるでしょう。

少子化で生徒数が減っても利益が出る筋肉質な教室づくりを。

少子化に伴い、各教室の生徒数は徐々に落ち込んでいくと予想されます。

入塾時期も、3月から4月、4月から夏と徐々に遅くなっていく可能性もあるでしょう。

このような状況下で、過去との比較をしても焦りを生むだけです。

現代社会の状況を踏まえ、冷静に対処、対策を考えましょう。

最も重要なのは、生徒数が減っても利益が出る筋肉質な体系を整えることです。

生徒数が減っても利益を出すには、大きく2つの方法があります。

1つ目は生徒単価を上げる。

単価を上げると入塾率が下がる恐れもあるため、質やサービスの充実は避けては通れません。

2つ目はコストダウン。

賃料の引き下げや教材作成の内製化、ASP導入による業務の簡素化を図り社員の負担や人件費を削減しましょう。

特に働き方改革が叫ばれる現代では、労働環境の整備は必須です。

これまで以上に経営者の手腕が問われる時代に突入するため、あらゆる手段を講じて利益を生み出す環境を整えましょう。

コロナ休校時に苦しんだのは、共働きの保護者。家庭で勉強まで面倒見れない。塾の役割を親も実感。

新型コロナによる緊急事態宣言発令で、保護者の多くは塾の必要性を実感しています。

学校にも行けない、塾にも行けない。

このような環境下で、家庭で子供の勉強が見れない保護者が多くいたのです。

特に共働きの家庭では、会社での変化に対応するだけで保護者も大変でした。

慣れない中で子供の勉強まで面倒が見れないというのが本音でしょう。

現在では中学生でも教科内容が難しくなっています。

親世代が履修していなかった内容を子供が履修しているのも、子供の勉強の面倒が見れない理由の1つでしょう。

これにより、塾の役割、必要性を保護者が実感したのです。

「勉強はやる気次第、1人でもできる」の時代から「塾で勉強する」時代へ。

だからこそ、塾選びはこれまでよりずっとシビアになります。

ニーズが高まった今こそ、保護者の心をつかむサービス提供、質の確保が塾には必要なのです。

このように、市場規模の拡大に加え、2019年から続く新型コロナの影響もあり、塾業界は大きな変革期に突入しています。

ニーズが強まる中で、これまでの経営方法を大きく変えなければ生き残れない時代に突入したと言えるでしょう。

経営者として、より多くの情報を集め、他塾より先に自塾に変化をもたらす。

これが差別化に繋がるとともに、利益の確保、つまり、激化する塾業界での生き残りへと繋がるのです。

 

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