
現在の学習塾は厳しい状況に置かれています。
子供の数が減少し、競争が激化するだけでなく、労働環境の見直しや講師、社員などの人員確保と課題が山積です。
これからの塾経営は、あらゆる環境を整えていかなければ、とあっという間に苦しい経営上谷なってしまいます。
こうした時代の流れから、塾業界に限らずすべての企業で注目されているのがRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)です。
ここでは、RPAの特徴やメリット、デメリット、塾業界におすすめのRPAをご紹介します。
ぜひ、自塾への採用を前提として、採用後のイメージを膨らませてお読みください。
もくじ
RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)とは
現在、社会的に大きな変革の時期を迎え、注目度が増しているRPA。
聞いたことがない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
RPAの特徴は、
- PCの動作を自動化できる画期的なソリューション
- 働き方改革の決定と言われるほど有用
の2つです。
それでは1つずつご紹介します。
PCの動作を自動化できる画期的なソリューション
RPAとは、事務作業の効率化を図るツールです。
ただ効率化を図るだけでなく、プログラムにより一連の事務作業を自動化して職員の業務量を激減させます。
塾講師は現場で生徒に勉強を教えるだけが仕事ではありません。
- 経理処理
- カリキュラム作成
- 学校や塾内テストの成績管理
- 生徒対応、保護者対応
- 各種検定、入試のデータ管理
など、現場の「教える」業務以外に様々な仕事を抱えています。
単純作業や形式の決まったデータ管理を、人員を割かず、自動で処理できるのがRPAです。
もともと塾業界は長時間労働、ブラックとのイメージがあります。
業務負荷軽減のためには、人員の確保が必要。
しかし、人員を確保するにも費用がかかりますし、新卒3年の離職率が高い塾業界では、なかなか採用もうまく進みません。
そんな状況で、PCが人手代わりとなるのは大きな魅力ですよね。
初期投資の額がやや高めでも、ランニングコストは安く、業務も正確です。
長く使えば使うほど、コスト面でのメリットが大きくなります。
塾にとってのRPAは、業務の効率化だけでなく、経営状態の改善にも大きく貢献する。
まさに、塾業界の救世主といえるでしょう。
働き方改革の決定だと言われているほど有用
RPAはホワイトカラー層の業務を代わりに行ってくれます。
働き方改革が進む時代の波に乗り、勢いのあるプログラムです。
- 完全週休二日制
- 残業、休日出勤など労働時間削減
- ライフワークバランス
など、世間では労働者を守るために大きな声が上がっています。
特に、長時間労働による残業代に関しては、裁判等も行われる恐れがあるため、経営サイドから見ると非常に恐ろしい時代です。
しかし、経営側から見ると、すべてを守っていては会社が成り立たないのが現状。
そこで、人の代わりにPCを使う時代というわけです。
RPAは自動で事務処理を行ってくれるため、
- 24時間、365日稼働できる
- 正確で素早い処理ができる
- ヒューマンエラーの未然防止
など、働き方改革の決定と言われています。
労働環境の整備が遅い塾業界にとって、RPAを採用しているのが魅力に映る時代が、今なのです。
RPAが得意なこととメリット
多くの企業で採用が進むRPA。
RPAが得意なこととメリットは、
- 異なるアプリケーション間での自動化作業
- 大量の繰り返しのある単純作業
- 経理業務
です。
使い方によっては、さらに効率化が図れるため、2人分にも3人分、上手に活用をすればそれ以上の効果を与えてくれます。
PCのプログラムですから、疲れ知らずで24時間365日処理させることも可能なのです。
過去には工場などでの作業、つまりブルーカラーの仕事が機械に置き換えられ効率化・安全化しましたが、同じ流れがホワイトカラーにも起ころうとしています。
異なるアプリケーション間での自動化作業
塾業務の一つひとつには、難しい処理が必要なものはあまりありません。
- カリキュラム作成
- 座席配置
- 日程表
- 受講コマ数の決定
- 成績管理
など、1つの業務自体は単純なものが多いです。
しかし、これらがすべて組み合わさっているため、時間が非常にかかります。
1つでミスが出ると、他の部分にも影響があるので、慎重にならざるを得ず、さらに時間がかかるのです。
RPAは一つひとつの業務を指示通りに正確にこなします。
そのため、異なるアプリケーションを使用する場面では、とても強いです。
マウス操作を座標やオブジェクトで認識し、キーボード操作なども自動化できるため、異なるアプリケーション同士の連携も容易にできるのがポイント。
現状のシステムに互換性がある場合は、さらに導入のメリット、効果が実感しやすい点もポイントです。
大量の繰り返しのある単純作業
成績処理や経理処理、取得コマ数の決定など、単純作業が多い塾の業務。
1つの業務の難易度は高くなくとも、塵も積もれば山となるもの。
膨大な量のデータ処理は、人よりも機械の方が優れています。
単純作業の数が増えるほど効果を発揮するRPA。
単純作業での問題は、ヒューマンエラーが多く起きることです。
そのミスの度に、労働時間が増えてしまい、現場がおざなりになってしまっては元も子もありません。
講師の労働力を現場に費やせるため、非常に大きなメリットなのです。
前述の業務は塾にとってはどれも大切な業務ですが、年によって大きな変更はありません。
定期的なメンテナンスさえしていれば、長く会社の支えになってくれる点も大きなメリットと言えます。
経理業務などの自動化に最適
どの職場にも絶対に必要な事務職員。
特に経理業務は資格を持っている方や現場経験のある方でなければ務まりません。
その採用コストがRPAを取り入れるとカットできます。
さらに塾の場合、現場の教室長が、生徒の受講コマ数を管理し、経理処理をしているケースが多いです。
そのため、教育現場に精通している教室長でも、事務処理が苦手な場合、経理業務でのミスが多く起きます。
お金にまつわるミスは、顧客に対する信用を大きく損なうため、塾だけでなく絶対ミスができません。
塾では、テスト対策や期別講習、受験対策など様々なオプションによる学費変動が多いです。
そのため、特別な学費が発生する場合のミスが多く出ます。
これらを未然に防止し、自動かつ正確に処理できるRPAは塾業界にぴったりのシステムなのです。
RPAが苦手なこととデメリット
便利で効率化が図れるRPAですが、苦手なことやデメリットもあります。
代表的なものは、
- 複雑で有機的判断が伴う作業
- 定位的にスキームに変更のある作業
です。
RPAは万能ではなく、柔軟な対応や変更に弱いです。
適材適所が必要となるため、RPAの苦手分野やデメリットについて、きちんと理解をしておきましょう。
複雑で有機的判断が伴う作業
現時点ではRPAが自ら考え、判断することはできません。
そのため、他のシステムの状況を見て、臨機応変に事務処理を行えません。
あらかじめ決めたプログラムと条件の分岐に沿った動作しかできないため、知らずに導入をすると、現場で問題が起こる恐れがあります。
例えば、成績管理による生徒・保護者対応です。
「前回よりも順位がダウンした生徒を表示」と命令をすると、該当する生徒しか算出されません。
この場合、
- 前回より1位上がっているが、前回が過去最低順位
- ずっと同じ順位をキープしている
- 最低順位からの微増が続いている
というように、対応しなければならない生徒が表示されないのです。
RPAができるのは、データの提供と単純作業の繰り返しです。
人の存在価値をより高めるシステムであり、最終的なサービス提供は現場の人間が絶対に必要だと考えておきましょう。
なお複雑な業務であっても業務を標準化・マニュアル化し、条件分岐を詳細にすることで、大半の業務を自動化できます。
定期的にスキームに変更のある作業
一連の作業を繰り返し行うRPAは、定期的なスキームの変更が苦手です。
イメージとしては、指示通りに作業を行える侵入社員をイメージするといいでしょう。
正確に、伝えた通りに仕事はこなすものの、
- 問題に対して柔軟な発想がない
- 指示以上に質の高い内容を行えない
- イレギュラーに弱い
といった特徴がありますよね。
RPAもほとんどこれを変わりありません。
スキームの変更には、その度にプログラムの変更が必要になります。
構築されたシステムを変更するためには、時間もコストもかかるため、慎重になる必要があるでしょう。
月ごとの処理システム変更も、その分、プログラムが必要となるため、コストが多くかかります。
また、通塾生の状態も、
- 学年によって生徒の質がかわる
- 通塾生の学力に差がある
- 生徒の教科の得意、苦手なレベルがまちまち
など、一定の物差しで測れない場面が多々あります。
そのため、生徒対応には不向きと言わざるを得ません。
このようなデメリットがあるため、塾として構想、戦略を変更する頻度が高い場合には、作業内容が変わらない別の業務から徐々に拡大させていくのがいいでしょう。
塾業界はPC一台から導入できる「WinActor」からスタートを
メリット、デメリットを踏まえ、塾業界で導入するのにおすすめなRPAは「WinActor」です。
「WinActor」はNTTグループで開発されたRPAツールで、幅広い対応OSに対応しています。
純国産のシステムなので、日本語にも完全対応!
さらには、PC1台から導入できる点もメリットです。
RPAの採用は、今後の塾業界で生き抜くためには必須になります。
それは、
- 子どもの数が減っても利益体質の教室運営が必須
- 人材募集にもプラスの作用をもたらす
といった時代の流れがあるからです。
それでは、これらのポイントについてご紹介します。
子どもの数が減っても利益体質になる教室経営が必須。
子ども数は年々減少傾向にありますが、子ども一人に充てる教育費は増加傾向です。
つまり、質のいい教育を行うために、保護者は投資をする時代であると言えます。
いくら安くても成績が上がらない塾には、子どもを通わせ続けませんよね。
これからの時代は、生徒と保護者の満足度を上げるため、より質の高いサービス提供をしなければなりません。
しかし、いくら質の高いサービスをしていても、エリアの子どもたちがこぞって、自塾に通うのは不可能です。
そのため、売上よりも利益に目を向けた教室経営が必須になります。
- 人件費を減らす
- 現場の講師の質を高める
この2つは、今後の塾経営の最優先課題です。
これらに対応ができれば、塾の未来は明るいと言えるでしょう。
RPAを採用することで、
- 事務員の採用コストを減らせる
- 現場の講師の事務作業の時間を削減できる
と、2つの課題を同時に克服できます。
これなら、現場の講師も経営者も双方にとって大きなメリットになりますよね。
働き方改革時代、業務が効率化されていることは人材募集にもプラス。
働き方改革時代を迎え、業務の効率化は企業の魅力に直結します。
正社員にこだわる時代背景から、派遣やアルバイトなどへの雇用形態の変化が表すように、新卒社員も企業の労働環境によっては簡単に辞めてしまう時代です。
特に、塾はどの塾も多忙を極める職種なので、業務の効率化が図られている企業はそれだけでメリットと言えます。
それは、教員採用試験も高倍率がキープされていますが、それでも子どもに勉強を教えたいという方は一定数存在しているからです。
彼らは様々な塾を訪れ、システムや教育方針について触れています。
そこで、時代の流れに乗ったRPAを取り入れている事実は、彼らにとってより魅力的なものとして映るでしょう。
ライフワークバランスが求められる時代だからこそ、RPAの価値は高まっています。
まだまだアナログが主流の塾業界で、他社との差別化を図るにもRPAはぴったりです。
まとめ
いよいよ塾業界にもデジタル化の時代が到来しました。
そこで注目のシステムがRPAです。
単純作業の自動化は、塾にとっては画期的なシステムと言えます。
RPAには得意分野と苦手分野があるため、特性を理解した運用が必要です。
塾業界は他の業界と比べ、動きが鈍い業界なので、最新システムの導入により、利益と人材の確保ができるメリットもあります。
現場の講師が生き生きとできる塾は、子どもや保護者にとっても魅力的です。
その状況を生み出し、人件費の削減も見込めるRPAは、今後の塾にとって必須のシステムとなっていくでしょう。
しかし、いきなり多額の投資もできないケースも多いです。
WinActorはPC1台からスタートでき、純国産なので高い安心度を誇ります。
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