新型コロナ禍における塾の役割とは?教育分野で社会へ貢献する

学習塾と社会情勢

これまでに例を見ないほどの大混乱を巻き起こしている新型コロナ。

2021年2月末時点でなお、緊急事態宣言の発令や自粛要請など、未だ終息の兆しは見えていません。

そんな中、各業界では様々な変革を遂げ、塾の役割も社会的に大きく変化しています。

そこで今回は、新型コロナ禍における塾の役割についてです。

新型コロナによる学力差、遅れた授業を補う塾の役割の重要さ、コロナにより生まれた塾への新たな価値観についてご紹介します。

時代の大きな変化は、新たな価値観の創造し、これまでのあたり前を覆すものです。

新型コロナが生んだ塾への新しい価値をしっかり理解し、社会貢献へとつなげていきましょう。

新型コロナと学力格差

歴史上類を見ないほど社会を大混乱に陥れた新型コロナは、学校教育にも大きな影響を与えました。

様々な問題の中でも、一番はやはり学力格差です。

地域ごとの格差はもちろん、同じ学校内でも学力格差が生まれやすい状態になりました。

問題点として挙げられるのは、

  1. 休校などで授業に遅れが生じた
  2. 今後も予期せぬ事態が想定される
  3. PCやタブレットが使える家庭と使えない家庭での格差

の3つです。

これらの問題から、後述の塾の役割へと繋がっていくため、塾講師として必ず押さえておきましょう。

休校などで授業に遅れが発生

緊急事態宣言による休校は3月から長いところで5月まで続きました。

1年の25%の期間が休校となったのです。

これにより授業の大幅な遅れは余儀なくされました。

緊急事態宣言が解除されてからも、密を避けるために、時間帯をずらすなどの対応がとられ、学校での学習時間は極端に少なくなっています。

部活動なども規模が縮小され、子供たちは学校で過ごす時間が短くなりました。

つまり、学ぶ時間が削られていったのです。

学校で勉強できないなら家でやればいいという大人もいるでしょう。

しかし、彼らは子供です。強制力が働かない中で、自ら意欲的に勉強に取り組めるのはごく少数でしょう。

学校という場は、イヤでも学習ができる場所だったのです。

それもそのはず、学校で習ったところしか勉強する方法を子供たちは知りません。

彼らは学校で習ったところの復習が家庭学習のメインなのです。

これにより、授業の遅れだけでなく、基礎学力定着に費やせる時間が減少し、学力格差はより一層広がりを見せる結果となりました。

今後も予期せぬ事態が想定される

1回目の緊急事態宣言以降に終息を見せるかと思われた新型コロナ。

しかし、2021年2月末時点で第3波が訪れ、第4波の発生も危惧されています。

こうなると教育現場では何が起こってもおかしくありません。

新型コロナも変異種が出る事態になっているため、これから先は未知の領域でしょう。

しかし、子供たちの入試は待ってくれませんし、4月になればみんなそろって新学年です。

そのため、学校側は今後、新型コロナによって休校や授業の制限が生まれるのを見越してより一層の対応策を考えなければなりません。

ところが、学校の先生も公務員ですから、学校側もあまり無理強いはできない現状もあります。

学校の先生は生活指導と学力指導の両方を行わなければならないため、絶対的に時間が足らないのです。

これにより、塾の役割が明確化され、学校教育との共存がより正しい価値として生まれました。

子ども専用PCやタブレットが家庭で使える家庭とそうでない家庭の環境格差

学力格差は子供たちのモチベーションの有無だけでなく、家庭環境からも生まれました。

もちろん、これまでも家庭環境による格差は少なからずありましたが、新型コロナの影響はその格差をより大きなものにしたのです。

新型コロナの影響として一番大きな変化は、IT化への変革でしょう。

これまで対面で行っていた授業が、ネットを通じたものに変わっていったのです。

子供専用のPCやタブレットが準備できる家庭とそうでない家庭では、学習環境に差が出る結果になりました。

現代は小中学生でもスマホを持っている子は多いです。

しかし、通信料の関係で使用に制限がかけられる家庭がほとんど。

急速に広まった新型コロナに対応できない家庭は、今も多くあります。

子供たちは家庭環境により学習機会を奪われる時代に突入したのです。

>>塾が取るべきコロナ対策とは?王道の感染予防で信頼を勝ち取る

新型コロナで遅れる授業を補うのは塾の役割

休校や変則登校、家庭でのネット環境の有無により、平等な教育が受けにくい現代。

教育は子供たちの可能性、能力を引き上げるためにあるものですが、教育の機会が十分に与えられない状況になりました。

そこで、塾の役割が重要になるのです。

新型コロナを受け、塾の価値は高まりました。

そのポイントは、

  1. 塾からできる役割がある
  2. 塾での繋がりが心の支えになる
  3. 共働きが主流の現代、親が家庭学習を見れない

の3つです。

これ以外にもいくつかポイントはありますが、まずはこの3つを押さえておきましょう。

塾だからできる役割がある

学校は社会的背景に影響を受けやすい場所です。

新型コロナに見舞われた2020年も、授業数を増やすどころか減らす方向で策を講じてきました。

もちろん、現場の先生や上層部も本意ではなかったでしょう。だからこそ、リモート授業やタブレット授業が普及しました

しかし大枠は、子供の健康を考え、学習時間を減らすと判断したのです。

では、学習塾はどうでしょうか。

映像授業も以前より普及していますが、密対策を行い、授業を行う塾も多いです。

ここが、塾だからできる役割と言えるでしょう。

学校で学べない分、いかに塾で密度の濃い学習を行えるか。

子供も、親も、学校も、学習指導を塾に任せた形になっているのです。

子供への直接的な指導は学校から塾へと完全にシフトチェンジしたと言えるでしょう。

学習指導が塾へと移ったと言えるのは、

  • 家庭学習の管理は塾の講師の仕事へ
  • 生徒にやる気を出させる
  • 生徒の悩みや相談に答える
  • 勉強しやすい空間を提供する

など、塾だからできる部分がとても大きくなったからです。

これらはサービス上、すべて付加価値ですが、塾が生き残るために必要なものばかり。

つまり、付加価値が求められるほど、社会的なニーズが高まっているのです。

塾での繋がりが心の支えになることも

学校で密対策が取られる中、子供たちの他者と繋がれる機会は必然的に減ってきています。

休校や、変則的な時間割により、自宅で過ごす時間が増えた子供たち。

家にいても、共働き世帯の増える現代では、一人きりで過ごす時間が圧倒的に増えています。

元々、現代の子供たちはコミュニケーションを苦手とする子が多いです。

表現力も乏しく、カタコトのように単語で会話する子供は依然と比べて増えています。

また、自らの意思をきちんと表現できない子も多いでしょう。

そんな彼らにとって、塾が唯一の憩いの場となれる機会が今なのです。

塾に行けば、

  • 友達といっぱい話せる
  • 先生が話を聞いてくれる
  • 先生が楽しい話をしてくれる
  • 悩み事を相談できる
  • 気持ちを分かってくれる

そう子供たちに感じさせるチャンスが巡ってきているのです。

塾は学習の場。それは今も昔も変わりありません。

しかし、上記のような心の支えとなるのも今や塾の役割です。

規律ある中で、人のぬくもりがあり、和やかな優しい雰囲気へのニーズは、これから次第に高まるでしょう。

3共働き世代の親に家庭学習まで指導させるのは無理

コロナの影響は大人たちにも大きな影響を与えています。

出勤停止やリモートワークの増加など、大人たちも未だかつて経験したことのない事態に見舞われているため、社会の大きな変化への対応だけで精一杯です。

そのような状況下で、家庭学習まで見るのはとてもじゃないがムリという親は多くいらっしゃいます。

ただでさえ、教科内容が大きく変わり、親世代が履修していない内容が盛り込まれている現在の学校教育。

加えて、何年も前に習ったことを明確に覚えている親は少ないです。

また、子供相手ということもり、どう教えていいかわからない、なんでわからないのかがわからないなど、キツくあたってしまう方もいらっしゃいます。

共働きはそれだけで大変です。そのため、塾でしっかり見てほしい、塾に預けておけば安心といった気持ちが芽生えます。

新型コロナ発生を受け、大混乱する社会の中、親の塾への価値観も多く変化したと言えるでしょう。

>>塾が映像学習・授業システムを導入するメリット

【まとめ】塾の役割を理解して社会へ貢献する

学習機会や環境により、学力格差が生まれているコロナ禍の日本の教育現場。

コロナで学力が伸びなくても、いずれ社会に出ていく現代の子供たち。

我々大人ができるのは、そんな彼らの未来の芽を摘まないようにすることです。

そこで、学習機会を与え、学力向上を促す場として、塾への価値観が高まっています。

合格させる、学力を上げるだけでなく、塾の仕事は明確な社会貢献なのです。

コロナ禍でより一層塾が担うようになった役割は、

  1. 絶対に勉強を遅らせず、志望校に合格させる
  2. 保護者へ安心を与える
  3. コロナ、気候変動、デジタル化など激動の時代を生き抜くための学力と人間力を培う

の3つがあります。

ニーズが高まるからこそ、責任も強くなるこれからの塾業界。

ぜひ、現代の塾における役割を理解し、社会に大きく貢献していってください。

絶対に勉強を遅らせず、志望校に合格させるのが塾の役割

塾最大の使命は、今も昔も変わらず志望校に合格させること。

これこそが塾に課された最大の使命です。

合格を全うするために、

  • 日々のコミュニケート
  • わかりやすい授業、楽しい授業
  • やる気を出させる話や対応
  • 教材やカリキュラム

これらがあります。

このポジションは絶対にブレてはならないところです。

多くの塾では、塾で予習して学校で復習する形が取られています。

補習塾では、学校が予習で塾が復習となるでしょう。

しかし、コロナにより、学校というワードがなくなりました。

つまり、塾が定着まで持っていかなければならないのです。

学校がアテにならないわけではありません。学校では、学校側が思うような教育が、こと学習指導においてはしづらい状況になっているのです。

学校がないから今年の生徒は出来が悪い。

これは誰でも言えますし、誰もが思うことでしょう。

塾講師は、こう考えてはならないのです。

むしろ、今こそが塾の腕の見せ所。

一発定着にかけ、塾として本来の使命を全うすること。

それが、子供の未来を守ることに繋がるのです。

サービスを受ける人がお金を出さない唯一の業界!保護者の安心を担うのも塾の役割。

塾は親がお金を払って、子供が教育を受ける、一般とは違った業界です。

サービス業において、お金の対価としてほしいのは満足感。

では、親は塾に満足するポイントはどこなのでしょうか。

  • 学校の成績が上がった
  • 志望校に合格した

これらはもちろん、満足するポイントですが、これだけでは少ないのです。

上記のポイントを具体的に挙げると、

  • 年4,5回の定期テスト
  • 年1~3回の実力テスト
  • 年2~3回の通知表
  • 最終学年での合格発表

わずかこれだけでしょう。

1年間365日ある中で、たったこれだけしか満足する機会が得られないのです。

そのため、満足するポイントを増やす必要があります。

例えば、

  • 子供の勉強への姿勢
  • 電話やメールなどで塾での様子を伝える
  • 志望校への見解を伝える(指導の方針も合わせて)
  • 家での勉強も管理する

など、親にできないことや、親がしてほしいことをするのです。

子供への指導を通じて、親の安心をも勝ち取る。

これも、これからの塾に必要となる指針の1つです。

コロナ禍や気候変動、デジタル化の激変時代にたくましく生き残る学力と人間力を培う。

世界で様々な問題が生じている現代社会。

新型コロナにより、問題だけでなく、変化への対応力も必要と明確になりました。

これから激変の時代を生き抜いていく若者たちを、生き抜ける状態にできるのは現代に生きる我々大人だけです。

大人の教育が、子供の未来を左右すると言っても過言ではないでしょう。

そのために、学力向上は最低限のラインです。

我々は、学習を通じて、変化に対応できる人間力も培わせていかなければなりません。

人間力向上のためには、雑談も必要になるでしょう。

雑談もいいですが、塾の場合は、勉強を通じて人間力を上げていかなければなりません。

これが塾の本質であり、勝負すべきところです。

子供は様々なものから何かを感じ、学び、自分のものにしていきます。

ぜひ、自塾の教育が、子供の感性を育み、大きな人間力を培うものになるよう、精一杯指導していってください。

その先に、大きく羽ばたく子供の姿があるのを想像すると、楽しみで仕方ありませんよね。

これこそが、塾講師の喜びの1つとも言えるでしょう。

ぜひ、自塾の指導で、社会に貢献できる人材を、未来の大人を育てあげてください。

 

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