【働き方改革】って早く帰る事じゃなかったという話。

コラム

働き方改革は、雇用形態による待遇格差や多様な働き方の容認、長時間労働の是正などで、誰もが働きやすい環境を作り、生産性を向上させようという目的で法案化されました。

テレワークの導入や労働時間ではなく労働成果を求めるジョブ型の採用が事例として分かりやすいでしょうか。

一方、学習塾の現場で働き方改革を実現するのは難しいという声もよく耳にします。

これは、働き方改革で目に見える成果が長時間労働の是正であることが、1つの要因ではないかと考えています。

なんちゃって働き方改革!?

長時間労働の是正は分かりやすい目標ですが、実は成果がでるまでには時間がかかります。

システムの力を借りたり、人を増員したりと新たな投資が必要になることが多いからです。

これをマンパワーだけで解決しようとすると、仕事を家に持ち込んでやらざるを得ない、なんちゃって働き方改革の人が増えます。

それでも家族との時間が増えるという所にメリットを感じる人もいるでしょうが、本来の目的とは異なります。

人により異なる働き方改革のゴールイメージ

働き方改革のゴールイメージは人それぞれ違います。

  • 安定的な収入が得られる
  • 業務負荷が減る
  • 休みが取りやすくなる
  • 家族との生活の時間が増える
  • 生徒に対応する時間が増える
  • 教室運営の改善にあてる時間が増える

社内の立場、年齢、家庭環境…1つの組織に属しているという共通項はあっても、基本的にバックボーンが違うのですからゴールイメージが異なるのも当然と言えば当然です。

個人ごとの違いを認め、多様性を許容できるチームづくりが大切だと感じます。

学習塾の働き方改革は何から始めるか?

当社でも三年ほど前から働き方改革に取り組んできました。

すべて成功しているわけではありませんが、筆者おすすめの取り組みをご紹介します。

やっている事は「毎週1回Zoomで集まって1時間半話す。」ということです。

当社では「みんなのビット会」という名称で呼んでいます。

※ビット=弊社の製品ビットキャンパスの略です。

ええ~それだけ!?と思われた方、もう少し読み進めてくださいね。

会の運営にはいくつかルールがあります。

  1. 資料の事前準備はなし
  2. 決定事項がなくてもOK
  3. 業務以外の話でもOK
  4. 人の話を否定しない
  5. 時間がきたら終わり
  6. お茶飲みながらでもOK

特に4番目の人の話を否定しないというルールが大切です。

成功の秘訣は心理的安全性を高めること

上司は、部下のマネジメントしなければという心理が働きがちで、部下はそれを恐れて積極的な発言をせず、気付けばトップダウン型の組織に・・・という光景。

この光景を思い浮かべられない!経験したことがない!そのような素晴らしい組織、チームに属していらっしゃる読者の方!!この先を読み進める必要はありません(笑)

Google社のリサーチチームは、チームの効果性を上げるためには「誰がチームのメンバーであるか」よりも「チームがどのように協力しているか」が重要と伝えています。(参照:Google re:Work『「効果的なチームとは何か」を知る』より)

また、その因子として心理的安全性に触れています。心理的安全性とは「無知、無能、ネガティブ、邪魔だと思われる可能性のある行動をしても、このチームなら大丈夫だ」と信じられるかどうかに起因しており、「一人ひとりが恐怖や不安を感じることなく、安心して発言・行動できる状態」だそうです。

変化の兆しが現れはじめた職場

間が怖くなって話し出す人、ついつい否定気味にコメントしてしまう人、なかなか発言できない人。

当社の「みんなのビット会」も想い描いていた形になるには少し時間がかかりましたが、確実に効果がでてきました。

立場によっても感じる効果は異なると思いますが、筆者は特に若い世代のメンバーの価値観や仕事観を色々と感じる事ができ、仕事を任せられるようになりました。

若い世代のメンバーは相談がしやすくなったというメリットを感じたという意見が多かったです。改善案も多く出てくるようになりました。

上司が相談しにくい雰囲気を作っていたというわけではないので、これは1つの成功事例であると認識しています。

最後に

Google社のリサーチチームの発表では心理的安全性以外にもチームの効果性を高めるために必要な要素が記載されています。

相互信頼 – 「チームメンバーは、一度引き受けた仕事は最後までやりきってくれる」と思えるか。

構造と明確さ – 「チームには、有効な意思決定プロセスがある」と思えるか。

仕事の意味 – 「チームのためにしている仕事は、自分自身にとっても意義がある」と思えるか。

インパクト – 「チームの成果が組織の目標達成にどう貢献するかを理解している」か。

一方で、働く場所や仕事量、規模、在職期間はチームの効果性にそれほど大きな影響を及ぼさないという事も記されています。

チームの効果性が高まる事。それが働き方改革の1歩目になると信じて、今後も「みんなのビット会」を継続していきたいと思います。

 

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